行政窓口各所で、令和8年1月1日施行の改正行政書士法を遵守するための運用が強化されています。
今回の行政書士法改正の目的は、利用者の保護と行政手続の適正化を図ることです。行政書士にとっても、業務の適正な遂行を後押しする改正であり、歓迎すべき動きといえます。
最近の身近な出来事として、埼玉県の建設業許可担当窓口における身分証明書の確認があります。
県土整備部建設管理課からの通知を受け、埼玉県行政書士会から、令和8年11月2日より私たち行政書士も窓口で「行政書士票」を自主的に提示するよう、周知案内がありました。
このような動きは各所で見られます。私自身も、これまで以上に「行政書士票」の常時携帯を意識するようになりました。外出する際には、携帯しているかどうかを必ず確認しています。
では、今回の改正行政書士法によって、何が変わったのでしょうか。
端的にいえば、行政書士でない者が、他人の依頼を受け、報酬を得て官公署に提出する書類を作成する行為について、規制の対象となることが明確化されました。
行政書士法第19条第1項には、「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が加えられました。この「いかなる名目によるかを問わず」という部分が、重要なポイントです。
例えば、コンサルティング料、サポート費、アドバイザリー費用、業務委託料、手数料、会費など、名目が何であっても、実質的に官公署へ提出する書類の作成に対する対価と評価される場合には、行政書士法の規制対象となる可能性があります。形式的な名目ではなく、報酬の実態に即して判断されるということです。
つまり、書類作成費を仮に「0円」としていても、その代わりにコンサルティング料や業務委託料などを受け取る仕組みになっていれば、実質的には書類作成の報酬と評価される可能性があるのです。
さらに、行政書士法第19条第1項違反に対する罰則として、同法第21条の2が新設されました。
違反した者には、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される可能性があります。また、法人についても罰則の対象となる場合があります。
官公署に提出する書類の作成を他人に依頼しようと考えている方も、知らないうちに違法行為に関与することのないよう、依頼先や契約内容、報酬の仕組みなどに十分注意する必要があります。
法改正の趣旨を正しく理解し、適正な行政手続を行うことが、依頼する側にとっても、依頼を受ける側にとっても大切です。

