「遺言書を作っておいた方が良いと聞くけれど、どうやって作ればいいのだろう?」
「行政書士に依頼するとどんなメリットがあるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
遺言書は、ご自身の財産を誰にどのように引き継ぐかを決める大切な書類です。
しかし、「書けば安心」ではありません。相続が発生したときにきちんと役立つ内容になっていることが大切です。
書き方や内容によっては、相続が発生した際にトラブルの原因になることさえあります。
この記事では、遺言書を行政書士に依頼するメリットや、自分で作成する場合との違いについて分かりやすく解説します。
相楽つよしこの記事は川口市周辺で相続・遺言手続きをサポートする行政書士が監修しています。
遺言書は自分で作成できる?
結論からいうと、遺言書は自分で作成することも可能です。
特に「自筆証書遺言」と呼ばれる形式であれば、ご自身で作成できます。
自筆証書遺言なら自分で作成できる
自筆証書遺言とは、ご自身で作成する遺言書のことです。
費用を抑えられることや、思い立ったときに作成できることがメリットです。
そのため、比較的手軽に始めやすい方法といえるでしょう。
ただし形式不備には注意が必要
一方で、自分で作成した遺言書には注意点もあります。
法律上の要件を満たしていない場合、せっかく作成しても希望どおりに活用できない可能性があります。
また、財産の記載が曖昧だったり、相続人の情報が不足していたりすると、相続人同士のトラブルにつながるケースもあります。
遺言書を行政書士に依頼する5つのメリット
遺言書は自分で作成することもできますが、行政書士へ相談することで得られるメリットがあります。
1. 遺言内容を整理しやすい
遺言書を作ろうと思っても、どの財産を誰に残すのか整理できていない方は少なくありません。
行政書士に相談することで、現在の財産状況や家族構成を整理しながら内容を検討できます。
結果として、ご自身の意思を反映した遺言書を作成しやすくなります。
2. 形式ミスを防ぎやすい
遺言書では、法律上の形式を守ることが重要です。
行政書士に相談することで、形式面の確認を受けながら作成を進められます。
将来的なトラブルの予防にもつながります。
遺言書で多いご相談の一つが「この内容で大丈夫でしょうか」というものです。形式面を事前に確認しておくことはとても大切です。



3. 相続トラブルの予防につながる
相続トラブルは、財産が多い家庭だけで起こるものではありません。
実際にも、財産額1,000万円未満の相続トラブルがもっとも多いことが、司法統計上の結果として報告されています。
財産の分け方が曖昧な場合や、相続人の認識が異なる場合にもトラブルになることがあります。特に不動産など、分けるのが難しい遺産はトラブルになりやすいと言われています。
遺言書を作成しておくことで、ご自身の意思を明確に伝えやすくなり、自分がいなくなった後も家族の調和が保たれやすくなります。
4. 公正証書遺言の作成をサポートしてもらえる
遺言書にはいくつか種類がありますが、その中でも遺言者が申述した内容をもとに公証人が遺言書を作成し、証人2人が立ち会う公正証書遺言は、遺言書としての信頼性がもっとも高いとされています。
行政書士は、遺言内容の申述支援、公証役場との調整や証人手配、必要書類の準備などをサポートできます。
初めての方でもスムーズに進めやすくなります。
5. 家族の状況に合わせた提案を受けられる
ご家庭ごとに家族構成や財産状況は異なります。
行政書士に相談することで、それぞれの状況に合わせた遺言書作成のサポートを受けられます。
自分で遺言書を作成した場合によくある失敗
遺言書(自筆証書遺言)は自分で作成することもできますが、実際にはさまざまな失敗例があります。
ここでは、よくあるケースをご紹介します。
財産の記載が曖昧になっている
例えば、「自宅を長男に相続させる」とだけ記載した場合、不動産が複数あると、どの不動産を指しているのか分かりにくいケースがあります。
財産を特定できるよう、正確に記載することが大切です。
相続人の情報が不足している
相続人との関係や氏名の記載が不十分な場合、手続きの際に確認作業が増えることがあります。
誰に何を引き継ぐのかを明確にしておくことが重要です。
保管場所を家族が知らない
せっかく遺言書を作成しても、ご家族が存在を知らなければ活用できません。
保管場所や作成したことを信頼できる方へ伝えておくことも大切です。
遺言書は作成後の保管方法も重要です。見つからなければ、せっかくの意思が残せなくなってしまいます。
自筆証書遺言であれば、遺言書保管制度を利用するのも良い方法でしょう。



行政書士に依頼した方がよいケース
次のようなケースでは、行政書士へ相談するメリットが大きいといえます。
- 不動産を所有している
- 再婚している
- 子どもが複数いる
- 相続トラブルを避けたい
- 遺言書を初めて作成する
- お世話になった人に財産を残したい
特に、ご家族の状況が複雑な場合は、事前に専門家へ相談しておくことで将来の負担を軽減しやすくなります。
遺言書に関するよくある質問
遺言書は何歳から作れますか?
15歳に達していれば原則として誰でも遺言書を作成できます。ただし、認知症などで判断能力が低下していると認められた場合は法的に無効になることがあります。
遺言書はいつでも撤回し、作り直すことができますので、高齢で健康に不安を感じてからではなく、若くて元気なうちに準備をしておくことで、ご家族の負担を減らしやすくなります。
「まだ早いかな」と思う段階での相談も少なくありません。
行政書士は遺言書作成をサポートできますか?
行政書士は遺言書作成に関する相談や文案作成のサポート、公正証書遺言作成の支援などを行うことができます。
トラブルにならない遺言書をアドバイスしてくれます。
公正証書遺言と自筆証書遺言はどちらがおすすめですか?
それぞれ特徴が異なります。ご家族の状況や財産内容によって適した方法は変わるため、事前に確認することをおすすめします。
実際には、証人2人が立会いのうえで公証人が作成する公正証書遺言への信頼性という点から、9割近い方が公正証書遺言で作成しているのが実態です。
ただ2020年7月施行の遺言書保管法で自筆証書遺言の保管制度が整備されましたので、徐々に自筆証書遺言を選択される方も増えていくことが予想されています。
関連情報
制度内容は変更される場合があります。最新情報は公的機関の案内もご確認ください。



【まとめ】遺言書を行政書士に依頼するメリット
遺言書を行政書士に依頼することで、形式面の確認だけでなく、ご自身やご家族の状況に合わせた内容を検討しやすくなります。
- 遺言内容を整理しやすい
- 形式ミスを防ぎやすい
- 相続トラブルの予防につながる
- 公正証書遺言の作成をサポートしてもらえる
- 家族状況に合わせた提案を受けられる
遺言書は、ご自身の意思を家族へ伝える大切な手段です。
将来の相続に備えるためにも、早めに準備を進めておくことが安心につながります。
この記事の監修者
行政書士相楽つよし事務所
埼玉県川口市周辺(埼玉県東部・南部、東京23区、千葉県西部の一部)で、相続手続き・遺言書作成などをサポートしています。
「何から始めればよいか分からない」という方にも、できるだけ専門用語を使わず分かりやすくご説明することを大切にしています。
遺言書作成をご検討中の方へ
遺言書は、ご自身の意思を家族へ伝える大切な書類です。
しかし、内容や書き方によっては、相続開始後に思わぬトラブルにつながることもあります。
「自分の場合は遺言書が必要なのだろうか」「どの方法で作成すればよいのだろうか」とお悩みの方は、遺言書サポートページもご覧ください。



